お墓がない!時の対処法
お墓が無くても大丈夫!
お墓がない場合の注意点
①急いでお墓を買わない
慌ててお墓を購入する必要はありません。
納骨は何時でも出来ます!時間をかけて納得のいく供養方法を選びましょう。
某お寺のコンサルティング会社に勤めていた時の経験ですが、親族がなくなり、慌ててお墓を購入する方がいらっしゃいました。
49日までに納骨しなくてはいけないとの考えや、ご遺骨をどう扱えば良いかわからない方が知識が無いまま急いで購入されたりします。
49日とはあくまでも目安であり、親族の都合やお寺の都合で49日より早めに納骨したり、1,2年経過してから納骨することも珍しくはありません。
ご遺骨を手元に置き、保管・供養することは法的にも問題はありません。
②お墓以外の選択肢があることを学ぶ
お墓以外に、散骨や手元供養などの方法もあります。
自分に適した供養方法を調べてみましょう
お墓が無い!ご遺骨の自宅保管をどうしたらいい?
ご遺骨は法律により、捨てたり、墓所と指定されていない場所に埋めたりすることは出来ません。墓地、埋葬等に関する法律では、第一章第四条に「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない」と述べられております。
では、お墓が無い場合、どの様な対処方法があるか考えてみましょう。
ご遺骨の自宅保管 ~手元供養という選択~
あまり知られていないかも知れませんが、ご遺骨をご自宅に保管されている方は意外にも多くいらっしゃいます。
賃貸では難しいのでは?と考える方もいらっしゃいますが、賃貸でもお墓が無い方はご遺骨を自宅で保管されています。
私の知り合いはグループホーム(老人介護施設)の許可を得て、施設の自分の部屋にご遺骨を保管し、供養しています。
また、お墓を継承している場合でも、納骨までは、ご自宅にてご遺骨を保管されている方が殆どです。
自宅に保管することに期限はなく、十数年手元に置かれている方も珍しくはありません。
遺骨の自宅保管で気をつけること
ご遺骨は火葬場で800℃~1000℃の高温で焼かれるため、はじめは無菌状態ですが、時間がたちカビの生える条件が揃うとカビが繁殖する恐れがあります。
カビ菌は常に空気中に浮遊していると言われ、以下の三つの条件が揃った環境で増殖していきます。
- 気温25~30度
- 湿度70%以上
- ホコリや汚れなどの栄養分
住まいの中でも、特にカビが生えやすいのが以下のような場所です。
- 水回り(浴室、キッチン、トイレ、洗面所、洗濯機)
- 密封空間(押入れやクローゼットなど)
- 掃除の行き届かない場所(家具の裏、窓際など)
押し入れや物置など、通気性の悪いお掃除の行き届かない場所は、ご遺骨を保管する場所として適しているとは言えません。
湿度が低く、換気の良い掃除の行き届いた場所がおすすめです。
とは言え、ご遺骨と一目で分かる状態で、リビングやダイニングに置くことには抵抗を感じるかも知れません。
リビングでも大丈夫?なお骨壺
お骨壺は「お墓に納める」ことを前提に作られてきました。しかし、今日ではリビングに置いても違和感の無いお骨壺が増えています。
お値段も5,000円位のものから20万相当のものまでいろいろですが、安くても良い物は沢山有り、「こんなにお洒落なお骨壺があったのか!」とデザイン性に優れたものも多く販売されていますあります。
また、火葬時に使用した白磁のお骨壺でも問題はありません。
但し、置き場所によっては家族やお客様に配慮が必要な場合もあります。
その場合は、おしゃれな骨壺カバーや骨箱に入れることで、お部屋での違和感も緩和されます。
「ご遺骨の一時預かり」へ預ける
自宅でのご遺骨の保管を望まない場合、「ご遺骨の一時預かり」というサービスがあります。
「ご遺骨の一時預かり」は寺院・民間霊園・公営霊園などでもやっており、金額は大体、年契約で1万~3万円程度となります。都営霊園であれば1年間1体につき3,000円前後となります。
「ご遺骨の一時預かり」は1,2年単位が多く、毎年更新すると費用が重むため、長期的な保管には向きません。
お墓が無い!でもご遺骨を手元に置きたくない!
会ったことも無い身内のご遺骨を引き取ったなど、様々なご事情で「ご遺骨を早く手放したい」という方もいらっしゃいます。
少し古い記事ですが、毎日新聞の2,017年発表の調査によると、14~16年の3年間で全国の警察に落とし物扱いで届いた人の遺骨は203件とされ、その8割は落とし主が見つかっていないとのことです。
安く、早くご遺骨を手放すにはどの様な方法があるでしょうか
「ご遺骨の一時預かり」へ預ける
自宅でのご遺骨の保管を望まない場合、「ご遺骨の一時預かり」というサービスがあります。
「ご遺骨の一時預かり」は寺院・民間霊園・公営霊園などでもやっており、金額は大体、年契約で1万~3万円程度となります。都営霊園であれば1年間1体につき3,000円前後となります。
「ご遺骨の一時預かり」は1,2年単位が多く、毎年更新すると費用が重むため、長期的な保管には向きません。
永代供養塔(合祀墓)という選択
永代供養塔は寺院墓所の合祀墓となります。
都心でも永代供養塔需要は多く、NPO法人「終の棲家なき遺骨を救う会」の働きかけで、東京都でも30,000円程で納骨できる永代供養塔(合祀墓)もあります。
新宿の好アクセスな場所にある南春寺の永代供養墓は宗教宗派不問で「共同墓地・有縁塔を申し込む際のお布施は3万円のみ」と記載されており、その3万円には「埋葬料・永代供養料・諸手続き料」のすべてを含んでおり、それ以外の費用は一切かからないとのこと。
また、静岡県伊東市の願行寺は1万円で13回忌法要までの永代供養をしてくれるということで話題となりました。料金は1万円に手数料5000円(税別)で合計1万5400円。追加料金は一切不要とのこと。
他にも、「宗教・宗派を問わず」低予算で納骨のできる仕組みを取り入れているお寺も増えています。
散骨という選択
散骨は、規制する法律はないため、基本的には自由に行うことは出来ます。法務省は1991年に散骨に関して「葬送の為の祭祀で、節度をもって行われる限り違法ではない」と発表しています。散骨を「節度をもって」行う必要があり、ご遺骨と分からない様に粉骨加工するという他、観光地・河川・養殖場・住宅地・所有者のいる土地、建物・条例により散骨を禁止している場所等は避けなくてはいけません。
業者に頼まず、個人で散骨をされた例
◆個人の所有する船、又は貸しボートのレンタル等で沖まで出ての散骨。※沖合で漁場や海水浴場などから離れている必要があります。
◆個人所有の山林に粉骨※水源近くは避ける必要あり。山林は国有地や地方時自体が管理していることが多く、その場合は殆ど許可をとることは難しい。
◆住み慣れた自宅敷地内にて散骨(所有地)※注意:住宅は(宅地)のため、墓標は建てられません。また、住宅街などでは所有地以外の地価に影響を与える可能性もあり、近隣トラブルに発展する可能性があります。自宅散骨は地方で近隣住宅に影響を与えない場所で行われることが多いようです。
散骨を業者にお願いする。
散骨業者も委託であれば40,000円前後でお願いすることができます。散骨業者にお願いするメリットとして、プロにお願いすることの安心感の他、無料で毎年慰霊祭を行ってくる等のアフターケアやサービスが付く場合も有り、業者も大切なセレモニーとして捉えてくれています。